観察 | 海の生物:22(画像をクリックすると拡大画像が表示されます。)
葉山 芝崎海岸:見つかると心がうきうき 子どもの「マダコ」
これが日本では、一番有名な 「マダコ」の子ども。マダコは、タコ目・マダコ科に属するタコの一種。世界各地の熱帯・温帯海域に広く分布。10万個から15万個の卵を産む。産卵期は、6月~9月前後でピークとなる。大人のマダコは、腕を含めた体長が約60cm、体重約3kg、腕は胴体の約3倍の長さまでになる。体色は赤褐色なのだが、周囲の状況に応じて自由に体色や皮膚の凹凸を変化させ、 周囲の環境に合わせて体色や突起の長さを変えることができる。浅い海の岩礁やサンゴ礁に生息し外洋に面した海域に多い。昼は、海底の岩穴や岩の割れ目にひそみ、夜に活動して甲殻類や二枚貝を食べる夜行性。人に対しても毒性を発揮し、咬まれた場合は相当な期間、痛みが続くことがあるとのこと。足の先に吸盤のないものが雄で、吸盤のない部分が生殖器。8本の腕は筋肉質で、胴の中の水をはき出して素早く水中を移動する。敵から身を守るために、煙幕状の墨を吐いて外敵から身を守ることはだれもが知っていること。マダコは、春になると潮溜りにまで侵入してくる。マダコの繁殖期に潮溜りにメスが産卵場所を探しに来るんで、「磯遊び」でも見つけることができる。タコは、高タンパク、低カロリーでアミノ酸の一種であるタウリンが多く含まれている。そして、食べられない骨や皮がなく料理しやすいということで、日本では昔から好んで食べられてきている。(Data:2014/05/17)
葉山 芝崎海岸:軟体にヒョウ模様がある肉食性巻貝「カコボラ」
この大きな貝が、フジツガイの仲間「カコボラ」。別名を「ミノボラ」とも言われ、温帯岩礁域の潮間帯付近から水深70mくらいに生息。房総半島以南、インド洋、太平洋に分布、殻の大きさが12cmほどになる大型の巻貝。太い紡錘形で、厚くて硬い。螺塔は8階で、各層に太い2本の螺肋がある。黄褐色の地に、黒褐色の斑紋があり、長い毛の生えた厚い黄褐色の殻皮を被っている。軟体が黄褐色で、黒斑がありヒョウ柄模様があるのがポイント。肉食性で、ヒトデ等の棘皮動物や他の巻貝類をおそって食べる。内臓に、フグ毒と同じテトロドトキシンが含まれ、唾液腺にも毒があるので食用は難しい。 (Data:2014/05/17)
葉山 芝崎海岸:これもアメフラシの仲間?「タツナミガイ」
はじめは、変な石があると思ったが、これがアメフラシ科の 「タツナミガイ」と言う生き物。房総半島以南で普通に見られる。潮間帯から浅海の砂れき底に生息し、ほぼ年間を通じて潮間帯の下部から水深2m程度のごく浅い海岸にいる。体長が20cm以上になり,体色が褐色、緑や水色を帯びまだらのような複雑な模様までさまざまで、はっきりしたパターンはない。大きな饅頭のような形をしていて大小の多くの円錐形の突起がある。表皮が硬く、アメフラシのようにやわらかくない。 アメフラシと同様、殻は退化して薄い板状となり外からは見えない。「タツナミガイ」も、アメフラシと同様に刺激すると紫色の液を出す。腹面は、ほぼ平らで腹面の足とそれ以外の体表の明確な区別ができない。前端部は円筒形の頭部になっており、その前端に一対の頭触手が横につきだし、その後方背面には一対の触角が短く突き出す。触角の基部の外側には、小さな眼があるが良くわからない。夜に活発になり、海底に生える緑藻類などの海藻を食べる。雌雄同体で、他個体との交接を行い産卵は5-6月。卵は、多くの卵が入った青緑色を帯びた卵塊となる。(Data:2014/05/17)
葉山 芝崎海岸:小さな巻貝が同居するヒトデ「アカヒトデ」
鮮やかな赤色のヒトデ、これが「アカヒトデ」。温帯から熱帯までの浅い海の石の下、岩の間や水深数mまでの岩場に生息し普通にみられる。腕は細長い棒状で,先が細く,骨板が規則的に配列されている。腕は5本あり円筒状で先端がしだいに細くなる。裏側は、黄色に近似し管足がある。腕の一部がコブのように膨れているが,これは体内に「アカヒトデヤドリニナ」という小さな巻貝が寄生していることがある。成長すると巻貝の先端がアカヒトデの表皮から突出てくる。この寄生貝はハナゴウナ科の仲間で、宿主の体液を吸って生活している。貝類を主食とし、アワビの稚貝など小型の二枚貝やゴカイ類を食べる。 (Data:2014/05/17)