観察 | 海の生物⑤
南伊豆 中木 ヒリゾ浜:南国の海を思わせる青く輝く魚。「ソラスズメダイ」
この青くてきれいな魚が、千葉県・新潟県以南の南日本の岩礁性海岸の転石地帯や珊瑚礁の外側斜面にいる「ソラスズメダイ」。パラオ、フィリピンなどでも普通にみられる。(防水コンパクトカメラでシュノーケリングで潜り撮影したので小さくてぶれた写真ですいません。)全長10cm程度で、尾柄部から尾鰭にかけて黄色が入る小型の魚。このソラスズメダイの体色のコバルトブルーは、冬には真っ黒になる。水温の上昇にともなってコバルトブルーに変化し夏を感じさせる色になる。また、巣穴にいるときや水槽に入れたときは、黒ずんだ紺色になってしまう。このコバルトブルーの色を楽しめるのは、天然の暖かくなる夏の海。自然のすばらしさは、自然の中で感じ楽しむのが本来の楽しみ方なのかもしれない。水温が高い7月~8月に、最も美しくなるソラスズメダイのコバルトブルーの輝きを夏に楽しもう。 (Date:2012/07/31)
南伊豆 中木 ヒリゾ浜:食べておいしい輝く小魚。「キビナゴ」
ヒリゾ浜で、シュノーケリングをしていたら目の前を細いキラキラした魚が郡をなして泳いでいたのでシャッターを切った。水中写真は、初心者なためうまく撮れていないが、おそらく「キビナゴ」の群れかと思う。日本では、地方名としてハマイワシ、ハマゴ、ハマゴイ(静岡県)、キミナゴ(三重県)、キビナ、カナギ(長崎県)、スルル(沖縄県)など多くの呼び方がある。イワシの幼魚かもしれないが今回はキビナゴとしておこう。(かなり適当)伊豆の海水浴では、海面を泳ぐキビナゴによく出合うといわれている。銀色の縦じまが美しく、成魚は全長10cm、体は細長い円筒形で頭部が小さく口先は前方にある。キビナゴを手開きで刺身にし、醤油につけて食べるとおいしい。キビナゴのような光物の魚を目の前で見ると、海を感じてしまう。日本人は、日常的に魚を食べている人種なので、食べなれている魚を見ると無邪気に喜べるのだろう。逆に外国人から見て、日本人の魚に対する食感覚に対し疑問を持つ外国人もいるだろう。特に、目の前で生きた魚をさばき、その生造りの刺身をおいしく食べれるのは日本人だけかもしれない。どちらが正しいということではなく、それぞれの国民が生きている文化、習慣、環境が違うのでこのような相違がでてもしょうがない。大事なことは、双方の環境の相違を理解し合うことではないか? (Date:2012/07/31)
南伊豆 中木 ヒリゾ浜:オレンジに輝くサンゴの仲間。「イボヤギ」
これが、「イボヤギ」。イボヤギは、サンゴの仲間でイシサンゴ目・キサンゴ科だ。花が咲いたようにオレンジ色や黄色の触手を出して、動物プランクトンなどを捕食する。流れの速い岩場から内湾の礁池までに生息。群体は被覆状や塊状で、1cm弱の円筒形のサンゴ個体が並ぶ。群体の色は赤色、橙色、黄色、黒色などでポリプが共肉より淡色のこともある。この透明度の高いヒリゾ浜でイボヤギを見たときフィリピンでダイビングをしていた頃を思い出した。イボヤギは、熱帯のサンゴの海を思わせるきれいな生き物だと思う。珍しくないのだが、関東圏でこのようなサンゴの仲間と出会えることを幸せに思う。イボヤギようなにきれいな海の生き物をいつまでも継続して見れるよう、海への環境破壊をしないよう再認識できる。イボヤギは、夜間に開き昼間はしぼんでいることが多いようですなので、今回開いているイボヤギを見れたことは運が良かったのかもしれない。 (Date:2012/07/31)
真鶴半島 潮騒遊歩道脇:カサゴ?判別が最後まで苦労した魚「アサヒアナハゼ」
干潮時、子どもが三角型魚網を岩場の下にある海藻の中に入れ、海藻をなぞるように上に引き上げた。お~お~カサゴのような大きめの魚が次々と網に入る。一見、カサゴのようだがどうなのだろう?家に帰って調べたところやはり「イソカサゴ」もしくは「ムラソイ」または「アサヒアナハゼ」のどれか?どれも沿岸域の岩礁、もしくは潮だまりにいる普通種。見分け方を調べたが一般的には、赤系がカサゴ、黒系がムラソイ。下あごが上あごより前に出ているのがカサゴ、出ていないのがムラソイ。尾びれ角ばっているのがカサゴ、丸いのがムラソイと言われ背鰭の棘の数が12本がカサゴ、13本がムラソイなのだそうだ。インターネットで多くの写真を見てもわからず、最終的には図鑑に同じ色、形の魚が掲載されていたので「アサヒアナハゼ」とわかった。似ている魚は多い。どれに当たるのかを見つけるのも類似した種類では非常に難しい。やはり多くの観察経験と特徴を頭に入れて観察しなければ判別がつかないのだろう。事前知識は、やはり必要だということを痛感してしまう。体色や体表の特徴は、生息環境によりかなり激しいらしく、赤っぽいからカサゴ、黒っぽいからムラソイと決めるのは邪道らしいヒレの針は、基本的には毒がないのですが、誤って針で手や指を刺してケガをするので取り扱いには気をつけて!写真のような持ち方も、本来は危ない持ち方!!(Date:2012/07/22)
真鶴半島 潮騒遊歩道脇:ついに出ました危険な魚。さされたぜ!!「ハオコゼ」
ついに出ました危険な魚「ハオコゼ」。見るからに危険を感じる色合い。岩礁帯などに生息し体長約10センチほど。写真ではわからないと思うが背ビレは目の上から始まり15本の棘がある。この棘に、高分子タンパク毒があり刺されると少し時間をおいてから痛みを感じ1時間か数時間に痛みだす。軽傷の場合2~3時間で症状は収まるが、完治まで1ヶ月以上かかることもある。今回誤って指に棘をさしてしまった。子どもがさしたのではないので幸いであったが、子どもに危ないから障るなといいながら親の私がさされた。応急処置をしっていたので、まず刺された患部の血を目いっぱい出す。海水に「つければ血はいっぱいでるので押し出すように血を出して毒も出した。目に付いた異物は、なかったので取り除くべきものはなかったかったのが幸い。1時間しても痛みがなかったので毒は入らなかったのだろう。数日後も痛みはなかったので応急処置が良かったのかも知れない。磯遊びはとても楽しい遊びなのだが、ハオコゼのように危険な生き物も多くいる。危険な魚は、必ず事前に調べて頭に入れておくべき。万が一の場合の応急処置も頭に入れておくことが楽しい磯遊びに結びつく。さわると危険な毒針を持つ魚、ハオコゼ、ゴンズイ、アイゴ、オニオコゼ、ミノカサゴ、アカエイ等、毒は無いがさわるとケガしやすい魚スズキ、カサゴ、メバル、クロダイ、マダイ等、鋭い歯をもつ魚ウツボ、タチウオ、ヒラメ、ダツ、イシダイなどを必ず頭に入れておいて欲しい。日ごろから魚類図鑑などで危険な魚を知り、知らない魚はうかつにさわらない方が得策だと思います。(Date:2012/07/22)