観察 | 海の生物⑬
三浦半島 観音崎:子供達が見つけて大騒ぎになるブキミナな物体「アメフラシ」
これ磯でまたは水族館でよくみる「アメフラシ」。漢字では、「雨降らし、雨虎、雨降」と書くらしい。アメフラシは、軟体動物の総称を指すらしいが、狭義にはアメフラシ科に属するアメフラシを指す。日本沿岸にいるものは、15cm程が多く、大きなものでは30cmを超えるものもいる。貝殻は退化し完全に体内にある。背中のヒダの辺りを押すと体内に硬い貝殻があるのがわかる。浅い磯などで海藻などを食べる草食。ある地方では食べたりすると言うが体の一部(皮膚には餌を食べるための毒素がある。)に毒があるのでやめた方が無難。アメフラシをつつくなどして刺激を与えると、紫色粘りのある(もしくは白色や赤色)の液体を出す。これも威嚇のひとつと考えられている。卵は、「海ゾウメン」と言われ黄色く細長い麺のような卵塊状になるので有名。この「アメフラシ」、はじめは、気持ち悪くて持ちたくないが、一度触ってしまうとやわらかくて気持ちがいい。癖になるかも?(Data:2013/02/10)
三浦半島 観音崎:閉じている方が縞がきれいだ。「タテジマイソギンチャク」
これは、タテジマイソギンチャク。タテジマイソギンチャク科で小型のイソギンチャク。潮間帯などの岩、群がっている。全体は、ほぼ円柱形で表面は滑らか。体色が暗緑色で、普通は赤か黄色の縦縞が多数ある。大きくは、無紋のもの、黄色の縦縞を持つもの、オレンジ色の縦縞を持つもの、黄色とオレンジ色の縦縞を併せ持つものの4タイプがある。縦縞の色や数などにはいくつかの型があり、 縞が12本のもの、縞が24本のもの、それにこの両方をかね備えているものなどがある。12線の型だけはどの地域でも必ず見られこれが原型だと言われている。今回は、10本や12本などがいた。刺激を与えると白い槍糸を体壁から出す。 また、潮が引くと体がしぼみ、触手が完全に隠れて縦縞がよくわかる。 (Data:2013/02/10)
真鶴半島 三ッ石海岸:実験材料によく使われるヒトデ。「イトマキヒトデ」
これが、イトマキヒトデ。ヒトデ綱イトマキヒトデ科。日本各地の干潮線付近の岩礁地帯にごくふつうに見られるヒトデ。5本の腕の間の切れ込みが浅いのでほぼ五角形になるのだが,中には4本や6本の腕をもつものもいる。腕の切れ込みが浅く糸巻き型をしていて赤いマダラ模様が特徴の一つです。どこにもいるので、珍しがられないヒトデだがヒトデらしい特徴をしっかりもっているので、実験材料として最もよく使われる。二枚貝やカニをよく食べるが、死骸もよく食べるらしい。汚染された死滅や生物も食べてしまうので汚染に強いイトマキヒトデが異常発生したりすることもある。 背側はやや隆起し,藍色や緑色を帯びた青色の地に,不規則な赤橙色の模様がある。腹側は扁平で黄色。背板は顆粒状の短いとげで覆われ,骨板の間から皮鰓(ひさい)と呼ばれる呼吸器官がでる。 (Data:2013/02/17)
真鶴半島 三ッ石海岸:県の天然記念物に指定。「ウメボシイソギンチャク」
これが、真鶴半島での個体数が多く県内髄一の生育地として県の天然記念物に指定されている「ウメボシイソギンチャク」。冬でも多くの岩で見ることができる。開いているととてもきれいなのだが写真がないのが残念。ウメボシイソギンチャクは、潮間帯に生息する空気を好むイソギンチャクの一種。潮が引いて触手を引っ込めた状態では、梅干に非常に似ていて赤茶色の塊となる。水中で触手を伸ばした時は、赤く鮮やかに咲いているように見え、その姿はまさにウメボシのイソギンチャク!岩礁に付着している足盤とよばれる部分を動かして、自力で移動することができる。日当たりを避けるように岩陰を中心に群集し、ウメボシイソギンチャクが多い場所は、海の環境がよい状態だとされている。また、胃腔内で自分のクローンを育ててクチから放出するという珍しい無性生殖をするイソギンチャクでもある。(Data:2013/02/17)
真鶴半島 三ッ石海岸:小型種で人気があるアメフラシ。「クロヘリアメフラシ」
これは、アメフラシの1種で「クロヘリアメフラシ」。多くは体長20~40mmくらいでアメフラシの中では小型種。岩礁の潮間帯~潮下帯に生息し海藻の茂るところに見られる。全体が赤茶色で、側足(背中のヒダ)の縁が黒いことが特徴。 冬から春にかけて浅場で多く見られ海藻にまとわりついていることが多い。側足(縁)が黒で縁取られているのが特徴的。触覚がピンと立っている。冬の水温が下がる前に浅場5mくらいの岩の上で良く見かける。クロヘリアメフラシも、刺激すると紫色の液を出す。クロヘリアメフラシは、水中を飛びように泳ぐとのこと。アメフラシは、あまり興味をもたれない生き物なのだが、「クロヘリアメフラシ」は、アメフラシの中では小型でウミウシの一つカラーバリエーションも豊富なことから人気がある。全身真っ黒の個体もいれば、全身ピンク色の個体もいるとのこと。 (Data:2013/02/17)