3月下旬の大潮日、磯遊びシーズン到来だ!
3月下旬の大潮日、待ちわびた磯遊びはじまりの鐘が鳴る。寒い冬を乗り越え、海の生き物たちとの楽しいふれあいの場が今年もやって来た。
3月下旬の磯は、海藻が生い茂り海辺の生き物たちが動きはじめる時期。魚影はまだ薄いが、さびしかった磯に春恒例のアメフラシの群を磯で多く見かけるようになり、小さなカニやヤドカリたちも元気よく姿をあらわしはじめる。
2015年の磯遊びはじめは、Shizengate磯遊び場ホームベースの神奈川県真鶴半島の「三ッ石」にやってきた。真鶴岬と三ッ石は、「かながわの景勝50選」にも選ばれていて自然が豊かな景勝地。
今回は、そんな景勝「三ッ石」の手前の磯で磯遊びを楽しんだ。
磯遊びの人がやってくる真鶴半島「三ッ石」
(2015/03/22日:大潮)
景勝「三ツ石(笠島)」とは?
真鶴半島「三ッ石」は、本Shizengateのホームページで何回もでてきている場所だ。磯遊び(2)「真鶴半島 三ッ石海岸」、磯遊び(5)冬の磯3、磯遊び(13)8月の磯 真鶴半島 三ッ石海岸、シュノーケリング(7):真鶴半島 三っ石海岸、
そして磯遊び&シュノーケリングロケーションガイドの真鶴半島 三ッ石海岸と6回も近辺を紹介しているのだが、今回の「三ッ石」手前の磯は、紹介するのがはじめてだ。
真鶴半島は、何回行っても新たな磯の生き物がわれわれを迎えてくれる、これぞ磯遊びの楽しみだ。「三ッ石」は、真鶴半島の先端にある海上の大岩で、正式には「笠島」という名の島で左右の大岩がしめ縄で結ばれていて、引き潮の際には歩いて渡ることができる。
そのため「三ッ石」の手前の磯は、大きなゴツゴツとした岩が多く、春先には岩に海藻が付いていて滑りやすいが豊富な磯の生き物を発見できる磯遊びの絶好のポイントだ。
また、三ツ石に張られたしめ縄の中央から太陽が昇ることでも知られている。
潮が引いた「三ッ石」手前の磯
真鶴岬が見渡せる
今回、観察できた主な磯の生き物たち
春前の磯では、アメフラシをよく見かける。今回の第一印象も「アメフラシの磯」だった。反面、磯の生き物の若い個体を多く見ることができ、表面に付着物が少ないことも重なり生き物たち本来の色や形、模様などを鮮明に観察できるのも春先の磯の特徴だ。
「三ッ石」手前の磯は、大きなゴロ石が多い。今回は、岩の間や底を中心に磯の生き物を探してみた。後半は、みそ汁の出し取りに使う貝採集に没頭してしまったような・・・気がする。
岩の下に何かがいた!
無脊椎動物系が多い春前の磯
今回、観察できた主な磯の生き物たち
アマクサアメフラシ
アマクサアメフラシ
今回、3種類のアメフラシ属の生き物に出会った。「アメフラシ」「クロヘリアメフラシ」そして今回Shizengateで初登場の「アマクサアメフラシ」。
どれも春の磯でよく見かけるアメフラシ属だ。今回は、茶褐色のアマクサアメフラシだったが、個体変異が多く多彩な変化がある。
生き物の説明は、こちら
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アメフラシとアマクサアメフラシの見分け方
アメフラシとアマクサアメフラシの見分け方は、難しい。アマクサアメフラシは、体色が変化に富みアメフラシと見分けることができない色がいる。通常は、クロヘリアメフラシのような褐色をしているのが一般的なのだが概観の体色だけでは判別が難しい。
アマクサアメフラシは、アメフラシと相違する以下の点がある。
(1)刺激を与えると紫汁ではなく、白い液を出す。
(2)アメフラシの足の裏は、帯状だがアマクサアメフラシは吸盤状。
(3)背中の割れ目の両側にある膜が、後でつながっている。
この中で一番判別がつくのが、(1)の白い液なのだが見つけたときに刺激し液の色を確認することをついつい忘れてしまう。(2)の吸盤状も何を持って吸盤状なのかわかりにくい。最後の判別は膜で、背中のひらひら部分。
アメフラシは独立した2枚なのだが、アマクサアメフラシはお尻側がつながっていて1枚になっている。
今回は、これがポイントでアマクサアメフラシとした。正確には,刺激したときに出す液が白色であることを確かめることが大事なのかもしれない。
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※以下の画像は、クリックすると拡大画像が表示されます。
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クロヘリアメフラシ
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アメフラシ
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アメフラシの卵
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なんときれいなオオヘビガイ
なんときれいなオオヘビガイ
トンボロ現象は、普段は海によって隔てられている陸地と島が干潮時に潮が引くとつながる現象。トンボロ現象が起きる三ッ石の磯は、普段の磯で見かけるかたちとは違う気がする。写真のオオヘビガイは、陸の磯では岩に食い込んでいるようなすがたなのだが、ここでは岩の上にとてもきれいな貝としての姿をしていた。これも、トンボロ現象が起きる磯だろうか?
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イタボヤとイソギンチャク
磯遊びで生き物を見つけるために、岩をひっくり返すことが多いが今回、3つの異なるきれいな色をしたイタボヤを見つけた。見た目が違うがすべてがイタボヤの仲間。普通は気持ち悪いと思ってしまうイタボヤなのだが、模様に見える一つ一つがホヤの個虫で動物の一つ一つなのだ。
また、いつも見られる3種のイソギンチャクも鮮やかに元気にタイドプール中で生きていた。磯の生き物を、じっくり観察してみると多くの発見があれうかも?
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イタボヤの一種
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イタボヤの一種
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イタボヤの一種
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ヒメイソギンチャク
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ミナミウメボシイソギンチャク
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ウメボシイソギンチャク
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真鶴半島には温泉がないため、大きなホテルはなく旅館や民宿が中心。少し大きめのホテルや温泉につかりたい人は隣り街の「湯河原温泉」も宿泊候補のひとつかと思う。
また、東京方面に帰る方は以下で紹介した「ヒルトン小田原」箱根湯本の宿も良いと思う。