磯遊び(23):堂ヶ島のトンボロで磯遊び(伊豆半島堂ヶ島 象島)の表紙イメージ画像

一味違うトンボロでの磯遊び(伊豆半島堂ヶ島 象島(伝兵衛島)

トンボロ現象によって歩いて渡れる島の磯は、いつもの磯とは違った顔を持っいていた。

象島(伝兵衛島)は、瀬浜海岸から沖合約200メートルのところにある島。この島は、普段は陸続きではないので歩いて渡れないのだが、干潮時に幅約30mほどの石の道が出現する日本でも大変珍しい「トンボロ現象」で陸続きになり歩いて渡れる島になる。ここでの磯遊びは、豊富な生き物を見ることができいつもの磯とは違う一味違う磯遊びが楽しめる。

伊豆半島堂ヶ島 三四郎島のひとつ象島での磯遊び(2016/07/17:大潮 干潮時 曇り)の画像01

トンボロ現象とは、普段は海なのだが干潮時に歩いて渡れる幅約30mほどの石の道が出現する現象を言い、ここ堂ヶ島のトンボロ現象は日本でも特に知られている。堂ヶ島のトンボロ現象は、内陸側の瀬浜海岸と沖合約200メートルのところにある「象島(伝兵衛島)」との間にできる。 今回は、このトンボロ道と「象島(伝兵衛島)」の磯で磯遊びを楽しんだ。特に「象島(伝兵衛島)」の磯遊びはおすすめで、多くのタイドプールが出来上がり、普段の磯とは一味も二味も違う。内陸から離れている場所なので、普段の磯では見られない多くの生き物に出合えるチャンスが多い。 このトンボロ現象は、2月~10月中旬の干潮時で潮位が50センチ以下の時に現れる。「トンボロ渡り」は、潮位30センチ以下にならないと難しく3月~9月に比較的チャンスが多い。(夜の干潮時にも渡れるが、とても危険。)特に潮位が50cm以下の2時間くらいがおすすめだ。 瀬浜海岸とトンボロについては、本ホームページの磯遊び&シュノーケリングガイドの伊豆半島 堂ヶ島 瀬浜海岸(三四郎島&トンボロ)で紹介している。また、トンボロの道は、普段は海の底になる石なので表面に海藻コケなどが付着していて、とても滑りやすい。歩くのは、マリンシューズや石の上を歩ける安全な靴でゆっくりと歩きたい。 トンボロで渡れる象島での磯遊びは、時間や時期に左右されるのだが、一味違った磯の世界を見ることができる貴重な場所でもある。

トンボロ現象の画像02
トンボロ道の磯遊びは石を裏返すの画像03
大小さまざまなタイドプールができるの画像04
海の透明度も高いの画像05

観察できた主な磯の生き物たち

今回は時間の関係もあり、あまり長い間磯にいることができなかったが、様々な磯の生き物を見ることができた。ここに、その一部を紹介したい。本ホームページで紹介していない生き物は見つけられなかったが、普段の磯で見るよりもどこか違うように感じてしまうのも、トンボロの魅力なのだろう。

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イモガイ

イモガイの画像06

生きている「」を発見。猛毒の貝で、磯の危険生物のひとつ。イモガイは、イモガイ科イモガイ亜科の総称。今回は、毒腺が付いた銛状の歯舌がでていないかったが、少し置いておくと出てくるので絶対に触らないことだ。今回も種別名が判別できなかった。

生き物の説明は、こちら

サンゴイソギンチャク

サンゴイソギンチャクの画像07

お~を見つけた!普段は、磯から少し離れた海中で見るのだが、ここでは磯のタイドプールで。トンボロ時間帯での産物なのか?先が少し膨らんでいるものもあるのでオオサンゴイソギンチャクではないと思う。とにかく、磯で見れるとは思わなかった。

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幼体のサンゴイソギンチャクか?の画像10 口盤にある中央の口が見えるの画像08 サンゴイソギンチャクの足盤は初の画像09

ケムシヒザラガイ

ケムシヒザラガイの画像18

を発見。体は細長くてよく伸縮し表面は細かいトゲで被われている。一見したらトゲなどがわからないが観察ケースに入れると、4枚の殻板がとび石のように離れていることやトゲ、ヒザラガイの特徴である丸くなることもわかる。

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トゲや殻板がわかるの画像20 丸まりはじめたの画像19 丸まった状態の画像21

その他の見かけた主な磯の生き物

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閉じたケヤリムムシの画像11

海中では、花のように咲くケヤリムス。干潮後、この場が海中になると開くのだろう。

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イボイワオウギガニの画像12

本来はもっと大きくなり凶暴になるイボイワオウギガニ。きっと幼体なのだと思う。

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アカクモヒトデの画像13

岩をひっくり返したら居た「アカクモヒトデ」。体が赤色をし腕には長いとげが密生。

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ムラサキウニの画像14

ムラサキウニが貝を食べているのか、貝がムラサキウニを食べているのか?どちら?

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イソカニダマシの画像15

一見、カニだと思ってしまうのだがこれが「イソカニダマシ」でヤドカリの仲間。

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ニセクロナマコの画像16

ニセクロナマコがいた。食用とされるナマコではないので勘違いしないように。

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ユズタマカイメンの画像17

これも生き物の一つで、海綿動物の一種のユズダマカイメン。赤褐色を見たのは初。

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ムラサキクルマナマコの画像22

相模湾以南の岩礁海岸で岩などを裏返すとたいてい見つかるムラサキクルマナマコ。

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コウダカアオガイの画像23

このようなおもしろ味がない貝にも興味を持つと、磯遊びの幅が拡がる。

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判別できなかった生き物

毎回毎回、判別できない生き物がいる。今回も三つの判別できない生き物があった。
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ウスヒザラガイの画像24

数cmしかない小さな稚ナマコだと思うが、まったく判別できず。

???ナマコの画像25

これまたナマコ?イソナマコ、フジナマコ、マナマコの幼体?イソナマコのような気が

??フサコケムシ?の画像26

岩のいらにそびえたつ枝上の物体?コケムシ?、カイメン?フサコケムシか?

瀬浜海岸への行き方

伊豆半島の堂ヶ島へは、だれもが行けると思う。ところが、瀬浜海岸への行き方は少しわかりづらいのでここで説明していきたい。
瀬浜海岸に行くには、堂ヶ島の遊覧船乗り場から国道136号線を土肥方面に向かう。そうすると写真の堂ヶ島温泉ホテルの看板がある。 この手前の道を海岸に入る。この看板の手前に瀬浜海岸の案内札があるのだが小さくて目だだたない。まずは、堂ヶ島温泉ホテルの看板を目標に瀬浜海岸の案内札を見つけえるこことが瀬浜海岸に行く大事なポイントだ。
堂ヶ島温泉ホテルの看板前の道の左手に小さな林間に入る道がある。その道の入口に、瀬浜海岸の案内板があるのでその脇の道を入って行く。この先の舗装された道でも瀬浜海岸には行けるのだが少し遠回りになる。瀬浜海岸には、15分程度で降りれる。
少し林の中を歩くと、下に降りる鉄階段がある。この階段には、瀬浜海岸への案内板がつけられている。
トイレは、瀬浜海岸の入口の松林の中にひとつある。トイレの前に5台程度の駐車場があるが、瀬浜海岸の駐車はほぼないので堂ヶ島の駐車場などを利用する方がいい。特に、無料の加山雄三ミュージアム駐車場はおすすめだ。

瀬浜海岸の案内札の画像21 瀬浜海岸に下る道の案内板の画像23 瀬浜海岸に下る道の入口の画像24
瀬浜海岸への案内板の画像26 鉄の階段の画像27 瀬浜海岸へ降りる道の画像28
瀬浜海岸へ降りる道の画像29 トイレ・駐車場の画像30