猿島要塞は、無人島「猿島」の一番のみどころ

無人島「猿島」の切り通しの画像32

無人島「猿島」の切り通し

猿島は、旧日本海軍の要塞として使用されていた。島内全体には、当時の猿島要塞の兵舎や弾薬庫、トンネルなどの様々な建築物が今でも現存する。これらの施設に、長い時間をかけ島の植物が根をおろし、現在では建築物と緑の植物が時の流れと共に微妙に融合し、何とも言えない空間となっている。猿島要塞の施設は、すべて岸壁を掘込んで造られているので島の外からは見えない構造になっている。また、猿島には明治時代の建物でレンガを積み上げた兵舎やトンネルなど貴重な遺産が島のあちらこちらに残っている。近々、明治時代に建てられた猿島砲台と千代ヶ崎砲台が国の“史跡”として指定される予定とのこと。このレンガの積み方が「フランス積み」と言うらしく、小口(短い辺)と長手(長い辺)もレンガが交互になっていて手間がかかるがレンガ積みになっており仕上がりが美しいと言われている貴重な建造物。江戸時代に、幕府が外国船の東京湾侵入を防ぐために砲台を築いたのが猿島要塞の歴史の始まり。しかしながら終戦まで、一度も使用されなかった。1995(平成7)年、国から横須賀市が島の管理委託を受けそれ以降、観光地として一般人に開放され現在に至っている。猿島は、レジャースポットだけではなく、日本人がどんな歴史を乗り越えてきたのかを目で実感できる島として重要な島なのだ。

無人島「猿島」のみどころ(2)

猿島海水浴場

夏には、海水浴場となる海岸。一般的な海水浴場と違って、対岸にビル群が見える海水浴場だ。800mしか離れていない横須賀市街を眺めながらの海水浴もまた面白い。海水浴シーズンには、チョットしたプライベート的な海岸になり、夏以外はビーチコーミングや波との戯れなどができる憩いの海岸になる。

猿島海水浴場の画像14

猿島海水浴場

砂鉄の浜

レンタルショップの前にある小さな浜が「砂鉄の浜」と言われている。名前の通り磁石を近づけると蹉跌がつくらしい?・・・この浜の奥が岩場になっていて、レンタルショップも近いので、多くの人が釣りを楽しむ。

砂鉄の浜の画像15

砂鉄の浜

猿島発電所

この猿島発電所は、明治28年に完成し蒸気タービンによる発電所として利用されていた。レンガ造の煙突からも、蒸気機関であったことがわかる。当時は、ここでつくられた電気が、建物の裏から切り通しを伝って、島の中央部の各施設やトンネルの探照灯などに使用され、猿島要塞の中でも重要な施設のひとつであった。現在では、船で燃料を運び発電機を使用して発電し海の家・売店・管理事務所などへ電気を送っている。

猿島発電所の画像16

猿島発電所

猿島見学コースのはじまり

猿島発電所を後に、島内に続く舗装された坂道を進みいよいよ猿島見学コースのはじまり。 ここから日蓮洞まで460m、トンネルまで230m程度。舗装された道の右手に階段があり、それを登ると広場があり東側の尾根の散策路に出ることができる。見学コースは、舗装された道を登り進み猿島要塞から見学をはじめ、この右手の広場は、帰りの東側の尾根の散策路を降りてきて最後に見学する方が一般的。

猿島見学コースのはじまりの画像17

猿島見学コースのはじまり

③切通し(露天掘り幹道)

要塞の切通しには、 猿島の中心を通る通路があり「露天掘り幹道」と呼ばれている。この切り通しの両端に、軍の各施設跡がある。現在では、見学しやすいようにきれいな見学路として整備されている。砲台へのメイン道路であるこの幹道は、切通しとトンネルからなり全長約300mある。切通しは幅員4.5mほどで、両側は石積みされ高さは9.5mから4mほど。石材は、東壁と西壁とで大きさが違い、できた時期が異なっているとのこと。

③切通し(露天掘り幹道)の画像18

③切通し(露天掘り幹道)

兵舎

最初に見学できるレンガ造りの建築物が、切り通しの東壁にある兵舎。兵舎と弾薬庫が、壁に交互に並んでいる。写真は、明治に建てられた貴重なフランス積みレンガの兵舎。これは、富岡製糸場で使用されている工法と同じとのこと。上の方に小窓がついているのが兵舎。兵舎は、幅5m×奥行14.5m×高さ4.2m。

兵舎の画像19

兵舎

これは何の跡?

いろいろ調べたのだが、この写真の建築物が何の跡かは、わからなかった。猿島要塞の一部であることは確かなのだが、何に使われていたかが知りたくなるのは私だけだろうか?

これは何の跡?の画像22

これは何の跡?

弾薬庫跡

板でふさがれ、見えないようになっていたが、弾薬庫跡。だいぶ前の猿島では、この弾薬庫もいたがなく中を見られたらしい。板があるという事は中に入って要塞跡に傷をつける人が多いのか?

弾薬庫跡の画像23

弾薬庫跡

東側の尾根側にでる階段

兵舎跡を過ぎしばらくすると、右側に階段が見えてくる。この階段を登ると東側の尾根の散策路に出ることができる。

東側の尾根側にでる階段の画像24

東側の尾根側にでる階段

弾薬庫

これが、弾薬庫。弾薬庫は、井戸のような縦穴で真上にある砲台へと弾薬を運搬していたらしい。弾薬庫も明治時代のもの。小窓が無いのが弾薬庫らしい。アーチ状の入口は、この先の愛のトンネルと同じフランス積みのレンガの建築物。 部屋の隅には井戸のようなたて穴があり、これを使って真上の第2砲台へと弾薬を運んでいたとのこと。

弾薬庫の画像25

弾薬庫

弾薬庫跡

この場所も、フランス積みで建造された「弾薬庫跡」。内部は2階へ弾薬を運ぶ井(揚弾井)があるそうだ。

弾薬跡の画像26

弾薬庫跡

愛のトネンルが見えてきた

先にあるトネンルが、猿島要塞の中心的施設が集中し貴重な遺産かつ建築的にも貴重なフランス積みレンガのトンネルだ。しかし、別名「愛のトネンル」。猿島要塞に合わないネーミングと個人的には思うのだが、友人以上恋人未満のカップルがこのトンネルを2人だけで歩くと幸せになれるとの言い伝えからだそうなのだが・・・? なんとなく、このネーミングは猿島では似合わない浮いているように感じるのは、私だけ?

愛のトネンルが見えてきたの画像27

愛のトネンルが見えてきた

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