秋の森のようす(3)
秋の森のようすを、ひとつひとつ見ていこう。前頁からの続きです。記録があるものだけを質問形式でまとめてみました。
- この木にからんでいるツルについている実は、何でしょう?
- ムカゴ(ヤマイモの肉芽)
ムカゴは、ナガイモや自然薯などのヤマノイモ属の肉芽で、秋になるとヤマノイモの葉の付け根辺りに沢山付き、地下の芋同様貴重な山の幸として食用になる。私は、ムカゴを食べたことがあるがとてもおいしい。量が取れないので、今ではあまりポピュラーではないが昔から親しまれてきた食材。ムカゴを土に埋めると、ヤマノイモの芽が出てくる。ナガイモや自然薯などをこのムカゴから栽培する事もあるとのこと。 - 紅葉がきれいない「ニシキギ」の若い枝の断面は、何形?
- 四角形
日本のニシキギ属は、約15種と多く暖温帯林の明るい林内などに生育する。このニシキギの若い枝の特徴に断面が四角であることが上げられる。残念ながら写真はない。断面積が同じであれば、円形よりも正方形の方が剛性は大きいとのこと。ニシキギの紅色の色素は、アントシアンで表皮細胞で作られるの色鮮やかな紅葉が楽しめるのだ。家の垣根などに使われている場合も多い。 - この果実は、何の花の果実でしょう?
- ウバユリ(ユリ科)
山地の林の下など、薄明るい場所に自生するウバウリ。ユリ科の植物ですが本来のユリとは属が違います。7月~8月にかけて、茎の先端に5輪程度で緑がかった白い花を横向きに咲かせます。花びらの先端や内側の奥の方に赤褐色の斑点がある。写真の円形の果実の中には、タネがぎっしり詰まっていて晩秋~冬になると茶色く熟して縦に裂け薄い羽がある種子が風に乗って飛び散ります。ウバユリは、漢字で「姥百合」で、姥は老いた女性のことを指し花が咲く頃に葉がない姿を、『歯(葉)がない=姥』という洒落で命名されたとか言われますが一概に「はがない」とは言いづらいようです。葉形からハートリーフ・リリー(heartlear lily)の英名と花の形に由来するほうが正しいとのことです。 - これは「モミジガサ」ですが、食べれるでしょうか?
- 食べれます。
4月から5月ごろのモミジガサ(紅葉笠)は、たらの芽とならんで、山菜の王様と称される程の山菜らしい。日本の湿った山野に自生するキク目キク科コウモリソウ属の多年草。夏~秋、茎先に円錐花序を伸ばし筒状の総苞に包まれた白い筒状の頭花を5つ咲かせます。素人には、モミジガサなのかどうか判別が難しいのでご注意を・・・・