鎌倉あじさい三大名所での一番人気は、「明月院」
鎌倉のあじさい三大名所「明月院」のあじさいポイント「鎌倉石の参道」(2016/06/16) 鎌倉のあじさい三大名所のひとつ明月院(めいげついん)は、北鎌倉駅から徒歩約10分の場所に位置し境内全域にあじさいが咲き誇り、鎌倉あじさい三大名所の中でも一番人気のお寺だ。明月院にあじさいが植えられたのは、戦後になってからとのこと。理由は「手入れが楽だから」という単純な理由なので人間味があって面白い。その後、あじさいが増え現在では鎌倉の「紫陽花寺」として知られるようになった。あじさいが咲く時期は例年、5月下旬から7月上旬までで見頃は6月上旬から下旬にかけて。明月院のあじさいは、数千本ありそのうちの9割以上が他では見られない青さが特徴の日本古来の「ヒメアジサイ」。この時期には、境内は「明月院ブルー」と呼ばれる淡い青色に染まる。開花は、淡いブルーから始まり、日ごとに青さを増して深いブルーに変化していく。特に雨が降った後のあじさいは格別な色をかもし出す。一番の見どころはやはり、上の写真にある山門へ続く両脇にあじさいが咲く表参道の「鎌倉石の参道」だ。明月院は、あじさいも有名なのが、本堂の通称「悟りの窓」と言われている「円窓」はぜひ見て欲しいポイントだ。明暗の関係で奥に広がる「本堂後庭園」が浮き上がって見えることがある。 あじさいシーズンの境内は、人であふれ返り入場制限が引かれることもあり並ぶ列が北鎌倉駅付近まで行列ができることも・・・このような狂人的な混雑を避けたいので可能ならば平日に行きたいところだ。今回、あえて梅雨の天気が悪い平日に行ってみたが大きな混雑はなかった。逆に、あじさいは雨が降った後の湿った状態の中で鮮やかな色を出す特性を持つので、梅雨の天気の悪い日は、あじさい鑑賞に適しているともいえる。 明月院は、1160年に創建された「明月庵」に始まり、その後、禅興寺の塔頭として現在の名称「明月院」に改められた。禅興寺は、鎌倉幕府の八代執権北条時宗が、父であり五代執権でもある北条時頼が建てた最明寺を禅興寺として再興したもので関東十刹(鎌倉五山に次ぐ寺格)の第一位でもあった寺院だった。しかし、明治初年に廃寺となり現在は明月院のみを残す。明月院は、鎌倉時代5代執権の北条時頼が出家生活を送った場所で北条氏とは縁がある。そのためここには、北条時頼廟、北条時頼墓、明月院やぐら(上杉憲方の墓ではと言われている。)がある。6月の拝観時間は8時30分~17時、拝観料は500円(通常300円)。明月院には、見学者用の駐車場がなく北鎌倉駅にも駐車場がほとんどないので電車やバスの公共機関で行かれることをおすすめする。どうしても車でとなら、鎌倉駅や大船駅、藤沢駅などの駐車場を利用し、そこから電車を利用するの方が良いと思う。 |
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鮮やかな青の明月院ブルー |
明月院本堂の丸窓 |
あじさいを見ながら「明月院」の見どころを歩く
明月院境内マップ ※本画像は、明月院パンフレットから引用し本ホームページ独自の場所数字を追記しています。(引用日:2016/06/16) |
明月院のあじさいは、「本堂後庭園」を除けば各所で見られる。あじさいの一番人気ポイントは、上でも紹介した通り山門へ続く表参道の「①鎌倉石の参道」であることには違いない。「②トイレ前」に「ヒメアジサイ」ではないあじさいが花壇的にいくつか植えられていたのが印象的だ。正面入口に入り山門を目指し人気ポイントの「①鎌倉石の参道」に行くのもいいのだが、ここは左に曲がり「③北条時頼廟、北条時頼墓」を見たい。その後「④桂橋」に向かい橋の上から周りのあじさいを見たい。その後に「①鎌倉石の参道」に入る。山門に向かう鎌倉石の参道の左側の「⑤左側のエリア」に別の道があり多くのあじさいが咲いている。山門についたら左に向かい鎌倉の中でのやぐら(横穴式墳墓)で最大級の「⑥やぐら」を見たい。やぐらの横にある開山堂前に置かれた、人の心を癒すお地蔵様「⑦花想い地蔵」も見たい。これらを見学したらよいよ本堂で、明月院のポイントである「⑧円窓」は見逃してはいけないポイントだ。山門を出る手前の道を右に行くと「⑨うさぎ小屋」がある。山門を出たら登りと違う左側の道で降りて行こう。途中に「⑩竹林」がありあじさいと竹林のコンビネーションが見れる。「⑪竹林と鎌倉石の参道の間」にも多くのあじさいが咲いている。竹林を通り過ぎると正面入口に戻ってくる。 |
①鎌倉石の参道 明月院内で一番のあじさいポイント。多くの人がこの鎌倉石の参道の歩く。登りから見た参道のあじさい、下りから見た参道のあじさい両方とも味がある。 |
②トイレ前のアジサイ 明月院のあじさいは、90%以上が「ヒメアジサイ」なのだが、トイレ前には「ヒメアジサイ」以外のあじさいといくつかの花が植えられ画壇となっていた。 |
③北条時頼の墓 入口から左奥の所に、第5代執権北条時頼の廟所と墓所があり、近くには石碑も立っている。なかなか気が付かない場所なのだ明月院に来たからには見たいひとつだ。 |
④桂橋 参道横道の小川の上に架かっている木製の橋。橋の上から見る鎌倉石の参道のあじさいも良い景観だ。 |
⑤左側のエリア 鎌倉石の参道の左側に、もうひとつ本堂に向かう道がある。この道の周囲や鎌倉石の参道からこの道に入る小道の両側には、あじさいがいっぱい咲いている。 |
⑥やぐら 「やぐら」は、土地が狭い鎌倉特有の中世の横穴式墳墓のことで、主に武士や僧侶など当時の上流階級が葬られたとのこと。明月院のやぐらは、鎌倉のやぐらの中で最大級。 |
⑦花想い地蔵 開山堂前にある「花想い地蔵」。いつも季節の花を抱えているとのこと。6月のこの時期はやはり「あじさい」を抱えていた。 |
⑧円窓 本堂 明月院の代名詞である円窓は必見。本堂は手前に枯山水庭園、奥に後庭園と二つの庭園がある。円窓からの紅葉が絵画のように美しいと多くの参拝者が訪れるポイントだ。 |
⑨うさぎ小屋 明月院は、名月院の名前にある「月」にあやかって、ウサギをひとつのキャラに利用している。パンフレットの表紙は、円窓の前にウサギが飛んでいる写真になっている。 |
⑩竹林 参道を降りていく左手の道には、竹林がありあじさいとの調和写真が撮れる。竹林の中にも入れる。竹林の中には、「福源山」(明月院の山号)と書かれた瓦が置いてある。 |
⑪竹林と鎌倉石の参道の間 鎌倉石の参道から入口に向かって降りるときの両側にも多くのあじさいが咲いている。比較的人が少なくあじさいをバックに記念撮影している人が多い。 |
あじさいの花の色 あじさいの花の色は、土の酸度が大きく影響する。青色は酸性土壌で、中性~弱アルカリ性の土壌ではピンク色になる。他の様々な環境もからみあい花の色が変化する。 |
本堂前の枯山水庭園 枯山水とは石と砂で山水の風景を表す庭園形式。明月院の枯山水は「須弥山(しゅみせん)」を形どり仏教観が表現されている。 |
瓶の井(つるべの井) 鎌倉十井のひとつで、内部が水瓶のようになっていることから「瓶の井」と呼ばれる。鎌倉十井の中で現在でも使える貴重な井戸だ。 |