キャンプは、サイト作りで決まる!
サイト内での各キャンプ用品の配置を決めるサイトプランニングは、キャンプを楽しく過ごすための大きなポイント。しかし、はじめての人にとって、キャンプサイト作りは難しいものだと思う。 サイト内で自由に配置できるほどの広さがあれば別なのだが、ほとんどのキャンプ場は、サイトが指定され充分な広さがなかったり、区画の形が整理されていない場合も多く頭をいためてしまう事も多い。 2013/05/03から2013/05/06まで、南伊豆の「テラ・憩いの里」(現在は、ワンダーフォレストTERRAへ名称変更)でキャンプをした。「テラ・憩いの里」(現在は、ワンダーフォレストTERRAへ名称変更)は、日本キャンプ協会にも認定され、山に広がる自然環境豊かな森林の中にキャンプサイトがある。 自然環境を可能な限り壊さないキャンプサイトであるがために、逆にしっかりとした人工的なサイトではない。サイト作りに、非常に勉強になる場所だ!この「テラ・憩いの里」でのサイト作りを通し、キャンプサイトの作り方を考えてみたい。 |
キャンプサイトの作り方(難しいサイト編)
正直、今回のキャンプサイト作りは苦労した。サイト内の配置決定までに30分も考えてしまった。とほほ・・・キャンプ知識が乏しい???・・・・今回のサイトは、森林の中にあり、十分な広さがなくかつ形が微妙に変形した区画。どうやってサイト作りをしたかを紹介します。
①サイト環境全体の把握
サイト作りで一番大事な事は、サイト全体を見回し、どのような環境なのか? 弊害は? どのようにテントなどを配置していくのか? などなど・・・サイト全体のイメージ設計を頭の中で描くこと。・・・・これさえできてしまえば、サイト作りの80%は終わったも同然。
サイトの全景
- タープを張る充分な広さがない
タープ下のリビングスペースに工夫が必要。テントとの重ね方が重要。
- 南側に土手。強い降雨時は、土手崩れの可能性がある
天気予報から今回は、強い降雨はないと判断。キャンプと天候は密な関係。
- サイトの土台は、やわらかめの粘土質サイト
どのペグタイプでも可能だが、ペグが抜けやすいく対策が必要。
- 林間サイトで、サイトの上には木があり虫や葉が多く落ちてくる
タープを有効活用。虫や葉が居住スペースに落ちるのを防御する。
- 太陽の光が、あまり入らない
湿気があり、サイト内では水タンク等の水を可能な限り落とさない。
- ペグの替わりになる木が、回りに多くある
木を、ペグの替わりに使える部分は可能な限り利用する。
- サイトが平らではなく傾いている。大きなデコボコはなくやわらかめの土台
デコボコがないので、寝る時の頭の位置を傾斜の高い側にする。
土手 山林サイトでは、良く見かける土手。土手の強度や降雨時の土手崩れなどを充分に考える必要がある。この土手は、強い降雨さえなければ崩れるものではなかった。 今回は、降雨は心配ないと判断し何の対策もしなかった。もし、降雨の可能性があるのならば、テントを可能な限り土手から離し、土手の下と土手の泥が流れる溝をサイト内に掘っておくべきだろう。 |
サイトの土台 サイトの地面は、写真のように粘土質のやわらかめの土。固めの土ではないのでペグが抜けやすい。やわらかい分、寝ごごちは良いと思うが、光があまり入らないので湿気には気をつけたい。 どのようなタイプのペグも可能だが、抜け対策として長いペグをペグと地面に角度をしっかりつけて打ち込む事が必要。 また、やわらかい赤土なので、撤収時にペグを抜いた後、水でしっかり洗い、片付ける方が大事。 |
サイトの環境 サイトの土の上に、落ち葉や青虫などの毛虫を多く発見。サイトの上にある木から、葉、虫、種子などが常に落ちてきている。タープが必須のサイトだ! 特に、夏前時期の毛虫はだれもがいやになるだろう?・・このような時期の山林サイトは、タープが日よけ対策と害虫対策にもなる。 食べ物に毛虫が上から落ちてきて、虫を食べてしまったらいやだもんね・・・食べれる人にはいいけど?? |
②テントの位置を決める
サイト環境を理解しサイト作りの注意点などを考慮した上で、テントの位置を決める。テントの位置を決めるときは、テントの下に大きなマットを敷き、サイトプラン(テーブル、調理場、イスなどの配置)を考えるといい。 寝やすい位置などを考えて最初にテントの位置を決める。今では、簡単にテントをパット開いて自由に位置が決められる最新のテントも多く販売されているが、基本的な決め方を紹介してみたい。 今回は、次の2つのパターンを考えてみた。
パターン1
パターン1は、写真左側にリビングスペースを確保するパターン。しかし、このパターンは、リビングスペースは、確保できるのだが、バーナなどの調理器具の置き場がリビングに確保できない欠点を持つ。しかも、テントを可能な限りタープで落ちてくる葉、虫を受け止めることができ、落ちてくるものへのテントの負荷を下げることができる。
パターン2
パターン2は、写真左側のリビングスペースを大きく取りバーナなどの調理器具が置けるようにしたパターン。しかし、タープがサイトからはみ出す部分が多くなりリビングもサイトからはみ出してしまうのが欠点。落ちてくる葉、虫を受け止めテントの負荷を下げることは、パターン1と同等だがサイトの対角線にあるのも気分が悪い。
結果的には、パターン1に決定。選択検討のポイントは、バーナなどの調理器具の位置。今回は、土手とテントの間にバーナなどの調理器具を置くこととした。しかし、このパターンは、よくない点がある。バーナなどの火元をテントの近くに置くことは避けたほうが良い。 また、土手からテントがあまり離れていないのは欠点。しかし、降雨の心配がほとんどなく、バーナーを使うときは、必ずバーナーの前に人がいることでこれらの欠点を補完する。また、炭などを利用するBBQグリルは、テントから離れたサイト外でやることにした。 完璧な条件のサイト作りは、なかなか難しい。欠点を何らかの手段で克服し、与えられた環境の中で自分に適したサイトプランをすることが重要だと思う。
③テントは、しっかり固定する
テントの位置が決まったら、いよいよテントの設営だ。テントの種類によって設営方法はさまざま。いまでは、簡単に設営できるポップアップ方式のテントも発売されている。今回紹介する私のテントは、一般的なドーム型テント。ここでは、ドーム型のテント固有の設営方法というよりはテントを設営する上での一般的な注意事項を中心に紹介してみたい。
★インナーテントの設営★
インナーテント設営もテントにより様々で一般的な注意事項は、 |
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★フライシートの設営★
フライシート設営もテントにより様々で一般的な注意事項は、 |
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★テントの固定(ペグ打ち)★固定のポイントは、ペグ打ち。私は、いろいろなペグを利用してきたが、スノーピークのソリッドステークスで大抵のサイトに適応できる。 写真は、説明用にプラペグを利用した。ペグ打ちは、地面との角度を60度程度にし、ロープに対して90度になる様に打ち込み上を3~4cmくらい残すのが基本。 今回は、地面がやわらかい土なのでペグ抜きが大変になるが地面にペグをしっかり打ち込んだ。ペグ打ちも今回は、基本通りではないですね・・・・ 【広告】Ssnow peakソリッドステーク30 |
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★周りの木の活用★今回、出入口側フライシート上部のロープ固定先を周りにある木を利用した。反対側はリビングにする予定なので、ロープが長くたれるような木を利用したロープ張りはできない。 主な理由は、二つ。出入口側のフライシートは出入口用のひさしがありロープでフライシートを引っ張るように固定しなければならない。ロープを引っ張るには、ペグよりも固定がしっかりした木が良い。 木ならば、ペグのように抜けることはない。二つ目は、ちょうど良い場所に木があった。ロープを固定しやすい木があった。木があっても難しいロープワークで結ぶのは、技術がいる。 ロープがズルズル木から落ちて固定できないならば逆効果だ!今回は、写真のようにロープがずり落ちないように、またロープのテンションを確実にキープできるように、上部でロープをかけられる部分が2つあるアルミV字ペグを利用。 このペグは、ロープをかける部分が上下2ケ所ありロープを固定しやすい。写真のようにペグにロープを巻きつけロープのテンションをペグのロープがけを利用する素人流だ! |
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★ロープでのフライシート固定★私のテントフライシートは、10箇所をロープで地面に固定する。まずは、それぞれ3つずつあるサイド側は、ペグを地面まで打ち込んでフライシートを固定。出入口側は、出入口側シートの下側をペグで固定。 上部の2ケ所の一つは、先にあげた木で固定。もう片方は、写真の通り出入口側にある土手の上の地面にペグで固定。この土手の上部固定は、ロープが上部に張られ人が通る時に邪魔になるが、下側の地面が狭すぎ充分なロープを張るスペースが確保できなかった。 このように、ロープを十分固定できる地面スペースがない場合は、人が通らないなどのある条件を決めて、ロープが十分なテンションで張れる場所へのペグ固定も実践手法の一つだ。テントの設置面でのペグ位置ばかり考えているとサイトプランも限定されてしまう。 テントのロープ&ペグ位置を決める時には、テントを固定するためにどのようにロープをはるか?がサイトプランでは大事。自然の中では、臨機応変と知恵が答えをだしてくれるものだ。 |
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★テント設営・・・完成★今回は、写真のように3タイプのペグ+ロープ張りを実施。①木とペグを利用、②地面ではない、土手上のペグ打ち、③ペグの打ち込み、とすべてが基本から外れている。しかしながら、キャンプした3日間、快適にテント生活ができた。 テント設営は、知識だけではなく経験の積み重ねも必要になる。「失敗は、成功のもと」とも言われるように、失敗したことを次のキャンプで活かせば、キャンプは、さらの楽しいものになるのではないだろうか? |