紅葉と湖と富士山が調和した人気の高い紅葉スポット
本来ならば中央に富士山が見える
神奈川県最西端の山北町にある丹沢湖は、「神奈川景勝50選」や「ダム湖百選」に選定され神奈川県内で人気の高い紅葉スポット。丹沢湖は、昭和53年(1978)三保ダムの建設により出現した人造湖で、丹沢水系の豊かな水を集めた神奈川県民の水がめとして重要な機能を果たしている。 紅葉は、11月上旬から色づきはじめ、11月中旬から下旬にかけ見ごろを迎える。また、11月中旬に毎年「西丹沢もみじ祭り」が開催される(2017年度は、11月18日(土))。「西丹沢もみじ祭り」では、千人鍋では鍋を吊す三ツ又が100組も並び、地元産の野菜と煮立てたシシ鍋が紅葉とともに楽しめる(有料・予約制)。 丹沢湖では、春の桜、秋の紅葉など四季折々の自然が楽しめるが特に、湖畔から富士山の眺望が楽しめるのが特徴。紅葉の名所として知られる「千代の沢園地」には湖全体が見渡せる展望台があり、晴天の日には美しい紅葉と雄大な富士山の両方を堪能することができる。 この展望台からの眺めは「関東の富士見百景」にも選ばれている。湖畔には、丹沢湖誕生の歴史を学べる「丹沢湖記念館」「三保の家」などの施設があり、ボート、サイクリング、釣り、キャンプなどが楽しめる。最近では、周辺の玄倉川上流にある紅葉が特に素晴らしいユーシンブルーで有名な「ユーシン渓谷」に人気が集まっている。 丹沢湖の紅葉は、車でもポイントポイントとの紅葉を楽しむことができるが、時間があれば湖と紅葉がそれぞれが引き立て調和した秋の景観をサイクリングやハイキングで楽しみたい場所だ。丹沢湖へは、大井松田インターチェンジから約30分ほど。大井松田インターチェンジを降り、国道246号線の清水橋交差点を右折し76号線を道路案内板に従って玄倉方面へ走ると到着します。
丹沢湖の紅葉の楽しみ方
丹沢湖の紅葉は、丹沢湖周辺のイロハモミジやオオモミジ、エンコウカエデ、ケヤキなどが例年11月上旬から紅葉しはじめ、中旬~下旬に見ごろを迎え、12月上旬頃まで紅葉を楽しむことができる。永歳橋をはじめ丹沢湖にかかっている橋から湖と紅葉が調和した景観を見るや湖畔を散策しながら色づく紅葉を楽しむことがおすすめ。丹沢湖の紅葉は、目の前に広がる壮大な鮮明な紅葉と言うよりは、ゆっくりとポイントポイントの紅葉のすばらしさを楽しむことをおすすめしたい。 丹沢湖畔を歩きながら、山肌の紅葉や湖面に映る紅葉を楽しめるのも丹沢湖の紅葉の特徴。特に「千代の沢園地」から、紅葉に彩られた丹沢湖の向こう側に絶景の富士山を望むことができる景観は、まさに絶景。残念ながら今回は、富士山に雲がかかってしまっていた。湖畔では、レンタサイクルがあり湖を周遊できるので、ゆっくりと紅葉を楽しむことができる。
千代の沢園地
千代の沢園地は、丹沢湖の北側にあリ湖に半島のように少し出ている湖畔部分にある。10台程度の駐車場があり、この駐車場から「関東の富士見百景」にも選ばれている展望台へ登ることができる。(今回は、台風の影響で展望台には行けなかった。)。本来、展望台へは、急な階段が続き約10分ほどで展望台へ着くことができる。 展望台は途中の第1展望台と第2展望台があり個人的には、第1展望台の方がおすすめ。展望台からは、丹沢湖と周辺の山々、天気が良ければ雄大な富士山が見え絶好の眺望ポイントとなる。左に、大野山、中央に富士山、右に権現山を見ることができ、絶景写真を撮るにははずせない場所だ。
千代の沢園地
閉鎖された展望台への階段
丹沢湖の大仏橋と紅葉
紅葉と黄葉の共演
湖畔道の紅葉
赤いモミジ並木
千代の沢園地のベンチ
山肌の紅葉
本来ならば目の前に富士山が?
緑に赤が栄える
丹沢湖西側の北湖畔
丹沢湖中央の永歳橋を渡り北岸の湖畔道路を西に進むと落合トンネルがある。このトンネルを抜けると、湖の眺めが良い場所が所々にあり、山肌の紅葉と湖のコントラストが見れる。 さらに、大き目の橋「世附大橋」の北端をすぎ北岸を西へ進むと「世附川橋」があり、その先は車両通行止めになる。ここが丹沢湖の南岸の道にでる折り返し地点なのだが、世附川と山肌の紅葉がきれいだ。 ここにも駐車場があるのでゆっくりと紅葉を見ることができる。
丹沢湖と世附大橋
世附大橋と山肌の紅葉
山肌の紅葉
モミジと世附川
丹沢湖西側の南湖畔
丹沢湖西側の南湖畔は、丹沢湖の美穂ダム公園まで続く林道なのだが、「世附大橋」より先の南岸の林道は通行止めになっていた。丹沢湖西側の南湖畔は、林道から湖と山肌の紅葉を楽しむルートなのだが、午後には北側の山肌を太陽が照らすので、天気が良ければ丹沢湖と山肌の紅葉を楽しめるルートだと思う。駐車場がないので写真撮影をする場合は林道の空きスペースに停めるしかない。
午後の太陽が山肌の紅葉を照らす
丹沢湖と橋と紅葉
丹沢湖南側の中央
丹沢湖南側の中央は、丹沢湖のシンボル的な橋「永歳橋」があり丹沢湖の入り口。数件の飲食店やレンタサイクルがある丹沢湖記念館、三保の家、そして三保ダムがありダムの下によく整備され「丹沢湖ダム広場公園」がある。 昔は有料だった駐車場が今では無料とありがたい。ここを拠点として丹沢湖を巡る人が多い。この中央エリアからは、広い丹沢湖のようすを見ることができるポイントでもある。
永歳橋
丹沢湖記念館
三保の家
三保ダム
中央から千代の沢園地方面を見る
中央から東側南湖畔を見る
丹沢湖東側の南湖畔と北湖畔
丹沢湖東側の南湖畔は、紅葉がきれいな千代の沢園地方面を丹沢湖越しに見ることができる。丹沢湖東側の南湖畔の東端は、「玄倉エリア」として丹沢湖の中ではにぎわいを見せているエリア。 大きな駐車場もありキャンプ場やロッジがある。平成27年3月31日をもって閉館してしまったビジターセンターもあった。今では、玄倉川にエメラルドに輝くユーシンブルーという神秘的な川の色を見られるユーシン渓谷へのハイキングの拠点になっている。 最近インスタグラムなどで有名になり多くのハイカーが集まっている。「玄倉エリア」から北側の湖畔道路を向かい西に向かう「東側の北湖畔」は、千代の沢園地にでる道が続き、道路沿いある多くのモミジの紅葉を見ることができる。
東側の南湖畔側からみる千代の沢園地方面
玄倉エリア
ユーシン渓谷へ向かう登山道側
北湖畔山肌の紅葉
東側北湖畔山肌の紅葉
東側北湖畔の紅葉
丹沢湖記念館・三保の家
丹沢湖記念館
丹沢湖記念館
丹沢湖記念館は、丹沢湖誕生を記念して建てられた多目的施設。1階は地元の特産品コーナーや縄文遺跡出土品の展示や「丹沢湖の誕生」の写真展、ビデオ上映が常時行なわれている。 屋上は展望台になっていて、四季折々の丹沢湖の景観が楽しめる。レンタサイクリングがあるので、気軽に利用しよう。
三保の家
三保の家
三保の家は、湖底に水没した世附地区で昭和48年頃まで使われていた江戸時代末期の民家を移転復元したもの。水没前の風景の写真なども展示しており無料で見学できる。
駐車場
マラソン大会などの大きなイベント実施時期を除けば、比較的丹沢湖周辺の駐車場は、比較的停めやすい。紅葉時期などの観光客が集中する午前中などは満車の可能性もある。 紅葉時期の駐車場利用時間は、9:00~16:30。以前は有料公営駐車場だったのだが最近では無料になっている。大きくは、中央にある無料駐車場と丹沢湖ビジターセンター跡地駐車場、丹沢湖森林館・薬草園駐車場の3つが比較的大きく公衆トイレもある。 その他丹沢湖の北側湖畔、西側湖畔などに無料の駐車場がある。「千代の沢園地」駐車場は、15台前後しかなく紅葉時はすぐに満車になってしまうので気をつけたい。
中央エリアにある丹沢湖無料駐車場
紅葉時の千代の沢園地駐車場
西側北湖畔の無料駐車場
中川温泉
丹沢湖からさらに北に上がったところに、武田信玄の隠し湯といわれる中川温泉がある。中川温泉は、200万年前のマグマを熱源として岩石の狭い割れ目からお湯が湧き出ている温泉で、「町営中川温泉ぶなの湯」をはじめいくつかの旅館ががあり紅葉と日帰り温泉が楽しめる。 中川温泉にある中川川と渓谷では、紅葉が楽しめる。中川は、清流で川は透き通っている。この渓谷に名前があるのかはわからないが、なんとなく楽しめる渓谷である。遊歩道もあり小さな釣り橋も見える。紅葉狩りを楽しんだ後は、ゆっくりと温泉でくつろぐのは日本人の特権なのかもしてない。
まっ黄色のイチョウ
「町営中川温泉ぶなの湯」の周辺
つり橋
渓谷の紅葉
中川温泉の宿
中川温泉 信玄館
中川温泉 信玄館は、武田信玄の隠し湯でお馴染みの中川温泉の老舗宿。自慢の温泉は、pH10の高アルカリ性「美人の湯」。3種の貸切風呂が無料で楽しめる。紅葉時は、眼下には清流“中川”を臨み、丹沢山塊の自然が楽しめる「展望露天風呂」がいい。